サンデー編集部

建築楽しみ思索する欧米人

観光立国への新ルート 昇龍道を行く《31》 鈴木大拙館(金沢市)  金沢を訪れる欧米の観光客の間で、鈴木大拙館(金沢市本多町)が大きな関心を集めている。鈴木大拙(1870~1966)は金沢出身の仏教哲学者で、英文で仏教や禅についての論文を多数発表し啓蒙に努めた。生家近くに立つ館は、大拙の考えや足跡を国内外の人たちに伝え、理解を深めてもらうとともに、来館者自らが思索を体験することを目的としている。金沢とゆかりの深い建築士の谷口吉生氏(日本芸術院会員)が手掛け、8年前に開設した。    兼六園から徒歩10分ほどの住宅街にあり、そこから続く「本多の森」を借景にした端正な施設だ。開館以来、欧米の来館者は年々増加し、今年は2万人を超える勢いという。これは来館者全体の約3分の1に当たる。ここ数年、イスラム圏からの訪問も目立っている。    欧米人が多く足を運ぶ理由について、副館長の宮田敏之さんは世界的な旅行ガイドブックの「ロンリープラネット」や「トリップアドバイザー」に紹介されたことを挙げ、「両誌とも大拙館が日本のミュージアムの中で上位に位置付けられ、高い評価を得ています。大拙自身の魅力と斬新な建築にあるのでしょう」とのことだ。    施設は「展示空間」「学習空間」「思索空間」から成り、エントランスから内部回廊を進む。コンクリートむき出しの細長い廊下で、途中「玄関の庭」を通る。そこには樹齢200年を超えるクスノキが見事な枝を広げている。その先が「展示空間」になっていて、現在、企画展「大拙つれづれ草」が開催中だ(20年1月19日まで)。    ここで驚くのは、展示されている書や写真には解説がない。「大拙の思想に従い、先入観なく、触れて・見て・あるがままを感じてもらうための趣向」とのことだ。その代わり丁寧なリーフレットが準備されている。これは分かりやすく必見だ。    続いて「学習空間」に入った。枯山水を模した「露地の庭」に臨み、本棚には大拙の著書と関連図書などが並んでいる。机と椅子も備えられ、気になった本はじっくりと閲覧できる。庭には大拙が好んだ「〇△」思想に基づく「つくばい」が置いてある。  外部回廊に出ると視界が一変する。深さ14センチの水を張った「水鏡の庭」が広がり、その向こうに四角い白い建造物が待ち構える。ここが「思索空間」だ。広さ約90平方メートルあり、内部は天井と床、壁だけのシンプルな作りだ。高さ約8メートルの天井には丸形の天窓があり、そこから自然光が差し込んでくる。四方の開口部から見える水面や城の石垣に見立てた外壁は、切り取った一幅の風景画のようにさえ見えてくる。     中央には畳でできた椅子が置いてあり、そこで座禅を組んだり、空いていれば靴を脱いで横にもなれる。「水鏡の庭」は3分間に1度、波紋を生み出す仕掛けで、水面を眺めながら水音に耳を澄ますと、わずかでも大拙の思想と自己を対峙できそうに感じてくる。入館料は300円。 (「昇龍道」取材班)

塩レモンのさっぱり鍋

【材料】 <3人分 調理時間:10分> 豚バラ肉・・・・・・・・100g レタス・・・・・・・・・半玉 ブロッコリー・・・・・1 房 水菜・・・・・・・・・・1 束 人参・・・・・・・・・・80g

メープル風味のカリカリ芋けんぴ

【材 料】 < 2 ~ 3 人分 調理時間:15 分> サツマイモ・・・・・・・・・・・・・・1 本 メープルシロップ・・・・・・・・・・大さじ6 揚げ油・・・・・・・・・・・・・・・適量 【下準備】  サツマイモを軽く水洗いし、長さ2~3等分に切り分けて1cm 角の棒状に切り、水にさらしたら、ペーパータオルで水気を拭き取ります。

世界に3ヵ所、安山岩の柱の造形

観光立国への新ルート 昇龍道を行く《30》 東尋坊(福井県)  断崖絶壁が続く福井県坂井市の奇勝地・東尋坊(とうじんぼう)を、海上と絶壁の上から見渡した。11月の日本海は夏に比べて、凪(なぎ)の日がグッと減る。遊覧船の機関士曰わく。「月に7日あるかどうかでしょう」。記者が乗船した日は晴天だったが、波浪1メートルで船が大きく傾くことしばしばだった。    東尋坊の乗り場は、切り立った断崖の狭い入り江の中にあり、波が高いと危険なので事故防止のため、2㎞ど離れた三国サンセットビーチから出航する。この日も残念ながらそこから出た。舫綱(もやい)を解いて「さぁ!出航」。男性添乗員が進行方向に広がる景観を、慣れた口調で解説していく。    途中、「気分が悪くなったらお知らせください」とアナウンスされたが、40人ほどの乗客はみな無事に最後まで楽しんだ。コースは東尋坊の先の雄島(おしま)まで、30分かけて周回する。    ここの岩場は「輝石安山岩の柱状節理」と呼ばれ、地質学的には大変珍しい。これだけのスケールは世界で東尋坊を含めて3カ所しかなく、韓国の金剛山とスカンディナビア半島のノルウェー西海岸のみだそうだ。もちろん国の天然記念物に指定されている。    五角形、六角形の柱状の岩が集まり、水面からの高さは約25m もある。ビルの8、9階相当だ。奇岩にはハチの巣岩、ライオン岩、大池など独特の名前が付き、乗客は揺れる船内からなんとか絶景を画像に収めようと、踏ん張ってカメラを構えていた。  遊覧船を降りて、切り立った絶壁に立った。碧(あお)い海原は透明度が高く、波しぶきの白さが際立っている。恐る恐る近づくが、足が竦(すく)んでしまう。遊歩道が整備され、場所によっては険しい岩場を波打ち際まで降りることもできる。    奇岩の中でも「スゴイ!」と思ったのはロウソク岩だった。日没になると柱状に夕日がかかり、まるで灯明(とうみょう)のように見えることから付けられた。神々しいこの光景を目にした先人たちは、どれほどの畏敬を感じてきただろう。    東尋坊には、もう一つ遊歩道がある。文学好きにはたまらない道で、無料駐車場近くの米ケ脇から東尋坊を経て、雄島まで続く約4㌔の荒磯遊歩道だ。クロマツが生い茂り、場所によっては断崖上に続く。地元ゆかりの文人や詩人、俳人たちの文学碑が立っている。高見順、三好達治、高浜虚子、山口誓子ら9人の名前と詩が刻まれている。    遊歩道の先には朱塗りの大橋が架かり、雄島に渡ることができる。土地の人から「神の島」とあがめられ、石段を登ると大湊神社が鎮座している。島を巡る遊歩道には樹齢100年を超えるタブノキやスダジイが茂り、海食による崖も続いて、東尋坊とは一味違った景観が楽しめる。 (「昇龍道」取材班)

魅了された芸術家に焦点

「学生時代に美術史を学んでいた時、分厚い美術史の本を見ていました。その中に草間彌生さんのことが書いてあったんです」一目で、草間さんのコラージュ作品に魅了されたという映画監督のヘザー・レンズさん。その時の感動が忘れられず草間さんのドキュメンタリー作品「草間彌生∞INFINITY」を制作した。

ニンニク香る塩麹の鶏じゃが

【材 料】 <3~4人分 調理時間:30 分> 鶏もも肉・・・・・・・・・200g じゃがいも・・・・・・・・3個 人参・・・・・・・・・・・1 本 玉ねぎ・・・・・・・・・1/ 2 長ネギ・・・・・・・・・・1本 マッシューム・・・・・・・6個

日韓交流のために起業

「テレビなどのマスコミでは韓日関係は最悪だといわれていますが、民間レベルでは決してそのようなことはありません」こう語るのは札幌市内で韓国語教室などを経営する鄭子龍さん(49)。ダンス教室、通訳・翻訳、物産を取り扱うなど多彩な分野で活動する。

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