健康ライフ

5人に1人の新たな国民病 慢性腎臓病(CKD)

 慢性腎臓病(CKD)とは、腎機能の働きが徐々に低下していく状態で、腎機能を表す数値eGFR(推算糸球体濾過量)が60未満、蛋白尿が3カ月以上継続する状態のことです。腎臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、初期にはほとんど症状がありませんが、放置すると透析や心血管病のリスクが高まります。CKD患者は、最近の推計では2000万人(成人の5人に1人)と増加しており、新たな国民病と言われるほど多い疾患です。

骨折の連鎖「ドミノ骨折」 骨密度を高くし骨に刺激を

ドミノ骨折(骨折の連鎖)とは、一つの骨折をきっかけに次々とドミノ倒しのように骨折する状態のことで、その主な原因は骨粗しょう症です。骨粗しょう症は骨がもろくなり骨折しやすくなっている状態で、50代以上の女性に多く、寝たきりになることもあります。骨折を繰り返さないために、骨粗しょう症を防止し、転倒などによるさらなる骨折を防ぐことが重要です。

放置できない「沈黙の石」 胆石と胆のうがん

 「胆石」とは肝臓から分泌される胆汁が石のように固まったもので、肝臓、胆のう、胆管などに石ができる病気のことを指します。胆石がある位置によって、肝内結石、胆のう結石、胆管結石など呼び名が変わります。総人口の10%が胆石を有していると言われますが、その多くが無症状で、人間ドックや集団検診で指摘されることがあります。胆石が胆のうがんの危険因子である明確な証拠はありませんが、胆のうがんの患者さんは胆のう結石を有している率が高いという報告があり、注意が必要です。

認知症を予防する 生活習慣のコントロール

 東海大医学部の和佐野浩一郎教授らの国際共同グループが、日本の認知症の38.9%が生活習慣や健康状態の改善によって予防可能であると報告しています。この研究では、日本における認知症の三大危険因子(発症の可能性を高める要素)は、難聴が6.7%、運動不足が6.0%、高コレステロールが4.5%であることを明らかにしました。認知症は完全に防げる病気ではありませんが、発症する人を減らしたり、発症を遅らせることは十分に可能です。

気温が下がる冬 くも膜下出血に注意

 くも膜下出血とは、くも膜下腔に出血が起こった状態のことです。くも膜下とは脳の周りの空間で、脳脊髄液で満たされていて脳血管も走行しています。くも膜下出血が起こる原因のほとんどが、脳動脈瘤の破裂です。

感染性胃腸炎(ノロウイルス) 集団発生で社会問題化も

 感染性胃腸炎とは、細菌・ウイルス・寄生虫などによって引き起こされる消化器症状を主症状とする感染症です。ウイルス感染によるものが最も多く、毎年秋から冬にかけて流行します。中でもノロウイルスは、感染力が強く、高齢者施設や保育施設などで集団発生し社会問題になることもあります。時に重症化することがあり注意が必要な感染症ですが、正しい理解と適切な感染対策で防ぐことができます。

切らない乳がん治療 針を刺して高周波で焼く

乳がんの治療は早期でも手術による切除術が一般的でしたが、2023年12月から「経皮的乳がんラジオ波焼灼療法」という切らない治療法が保険適応になっています。腫瘍に直接細い針を刺し、針にAMラジオの周波数に近い高周波を流してがんを焼灼(焼いて破壊)するもの。転移のない早期乳がんのみが対象です。ラジオ波焼灼療法は肝臓がんの治療にも広く用いられていて、経皮的乳がんラジオ波焼灼療法はこの技術や装置を乳がんの根治治療に応用したものです。

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