人と歴史

近代真宗を広めた「念仏総長」ー大衆説教師 暁烏 敏

暁烏敏が生まれた石川県白山市のホームページには、敏の歌「十億の人に十億の母あらむも わが母にまさる母ありなむや」が掲げられ、「近代的な哲学思想を広め、日本の思想界に大きな足跡をのこした人物です」と紹介している。

名君を産んだ教育者ー儒学者 細井 平洲

江戸時代の名君、9代米沢藩主・上杉鷹山はよく知られているが、その師・細井平洲を知る人はそう多くはないだろう。 鷹山は藩主としてのあるべき姿、なすべき事、すべてを平洲から学んだ。

博愛社で福祉活動に献身ー社会事業家 林 歌子

阪急十三駅から北へ歩くこと10分、武田薬品工業の西側に社会福祉法人「博愛社」(児童養護施設)がある。 博愛社は明治23(1890)年1月、維新後の政治により経済的に恵まれなくなった子どもたちの教育を志した小橋勝之助が創設したのが始まり。大阪へ移ったのは明治27年である。

原始福音で魂を覚醒させたいー伝道者 手島 郁郎

『生命之光』という月刊誌がある。「原始福音キリストの幕屋」が毎月発行する雑誌ですでに847号を数える。その雑誌の最後のページに「我らの信条」と見出しが付いた欄がある。その中の項目を拾い上げてみると、「我らは日本の精神的荒廃を嘆き、大和魂の振起を願う」「我らはキリスト教の純化を願うが、日本の他の諸宗教を愛し、祖師たちの人格を崇敬するものである」と綴っている。

息子を亀田藩の名君にー真田幸村の娘 御田の方

秋田市の南約30キロ、由利本荘市の岩城亀田に観光名所として天鷺村がある。江戸時代、2万石亀田藩のお城があった。この亀田藩の基礎を作るのに大きな役割を果たしたのが御田の方、真田信繁(幸村)の五女である。

地域で顕彰、小学校の道徳教育にー真言宗の僧 観賢

弘法大師空海の生誕1250年の今年、大師号下賜に尽力した空海と同じ香川県生まれの僧・観賢が顕彰され、地元小学校では道徳教育に取り入れている。 空海は835年、62歳で亡くなるが、それは「入定」で、奥之院で瞑想しつつ諸国を巡り、衆生の救済に尽力しているという大師信仰が広まる。「大師」は朝廷が高僧に贈る尊称で、866年に清和天皇が最澄に宣下したのが最初。

「栄冠は君に輝く」誕生秘話ー文芸家 加賀 大介

夏の高校野球、甲子園球場に流れる大会歌の「栄冠は君に輝く」は、球児たちを奮い立たせ、ファンの胸も熱くする。作曲は3年前のNHK朝ドラ「エール」の主人公・古関裕而、作詞は文芸家の加賀大介(1914~73)だ。歌詞は一途に白球を追い掛ける若人の姿が生き生きと表現され、自身が球児だった作詞者の想いを伝えている。

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