令和時代の日本のかたち

「別姓」推進派の無理ある主張

今週も選択的夫婦別姓について考えたいと思います。---先回、推進派による調査の「賛成7割」という表現に注意が必要だということを説明しました。実は、この調査には他にも気になることがありました。それは「別姓が選べないために結婚を諦めたことや、事実婚にしたことがあるか」という問いが含まれていたことです。推進派はかねて「一人っ子で姓が途絶えるのを心配して結婚できない人がいる」ことを別姓導入の根拠として主張していました。恐らくはそれを証明したかったのでしょう。

夫婦別姓「賛成7割」への疑問

最近、選択的夫婦別姓についての議論が活発化していますね。---今年は第5次男女共同参画基本計画が策定される年に当たり、12月中旬には閣議決定がなされる予定です。その計画の中身をめぐって推進派、慎重派のせめぎ合いが続いているのです。

「LGBT」に関する公平な議論を

性的少数者に関する発言でバッシングが相次いでいますね。---謝罪に追い込まれた足立区議に続いて、埼玉県春日部市の井上英治市議が「市内にLGBT差別は存在しない」と議会で発言して問題視されています。これはパートナーシップ制度導入を求めた請願に対して、市の窓口に「LGBT」関連の相談が一件もないという事実を踏まえてなされた発言です。当事者を中傷するような内容ではなく、一方的に非難される状況に違和感を覚える人も少なくありません。

米国の分断と家庭崩壊

今回の大統領選挙では米国の分断状況があらわになりました。---そうですね。トランプ政権の4年間を振り返っても、選挙で正当に選ばれた大統領を国民の約半数が毛嫌いし続け、主流メディアの多くもネガティブ・キャンペーンを繰り返していました。仮にバイデン氏の勝利が確定しても、トランプ支持者が受け入れるのは簡単ではないでしょう。

新型コロナで離婚は増えたのか

一時、「コロナ離婚」という言葉が取りざたされていましたね。---特に今年の春先ですね。外出自粛が本格化した時期、普段よりも長時間を家庭で過ごすため、夫婦関係の悪化やDV、児童虐待の増加が懸念されました。また、景気の悪化で収入減に陥った家庭も多くあります。経済的な困難も夫婦間の不和につながるため、離婚が増えるのではないかと予想されたのです。

子育てに向き合えない現代社会

家庭や地域社会の空洞化について、もう少し考えてみたいのですが。---最も分かりやすい数字は女性の労働人口比率ですね。少子化で生産年齢人口が年々、減少する中で、安倍政権の「女性活躍政策」は一定の成果を挙げ、2019年6月には女性の就業者数が初めて3000万人を突破しました。ここには前回も説明した「M字カーブ」の解消が大きく寄与しています。

「互助」を復活させるには?

家族や地域の助け合いである「互助」を強化するために何が必要でしょうか。---「互助」が弱くなってしまった原因はさまざま考えられますが、一つには職場と住居が離れ、仕事以外の関係性が薄れてしまったこと。もう一つには、家族や親族、地域コミュニティーのつながりを保つ上で要の役割を果たしていた女性たちが、労働市場に移行したことなどが挙げられるでしょう。

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