令和時代の日本のかたち

変わりゆく世界、日本の針路を考える

これまで令和時代の日本について、「家族」という視点からさまざまな話題を取り上げて解説してきました。もちろん、日本の未来を考える上で、家族の在り方はとても重要な要素です。ただし、現在の日本にはそれ以外にも、安全保障やエネルギー・資源、災害対策、環境問題など待ったなしの課題が山積しています。 一方で国の舵取りを担う政治を見ると、いよいよ「55年体制」と言われた保守・革新の対立構図が崩れ、先が見通せない乱世の様相を見せ始めています。

異次元よりも本気の少子化対策を

 具体的な政策は、今年4月に発足するこども家庭庁の下で取りまとめるとのことですが、防衛費増額とともに子供・子育て予算も倍増する方針のようです。背景には、少子化のスピードが想定を大幅に上回っていることがあるでしょう。

ストーカー問題の本質とは?

 1月16日夜、JR博多駅近くの路上での刺殺事件ですね。38歳の女性を殺害した容疑で逮捕されたのは、元交際相手の31歳の男性でした。この男性は以前から被害者の女性に執着しており、ストーカー規制法に基づく禁止命令も受けていました。警察庁の統計によると、ストーカー事案の相談等の件数は年間2万件前後で推移しており、2021年には1671件の禁止命令が出ています。

宗教教育と児童虐待

 旧統一教会(家庭連合)やエホバの証人などの家庭で育った人たちがメディアで苦境を訴えるようになり、対応を求める世論が高まったことが背景にあります。もちろん、宗教的な家庭か否かにかかわらず、身体的、性的、心理的な虐待やネグレクトがあればしっかりと対応すべきです。ただ、今回の対応には、あまりに拙速すぎるとの批判もあります。

インドネシアで婚外性交渉禁止

 12月6日に刑法改正案が可決され、婚前、婚外性交渉を行った場合は最長で1年の懲役刑が科されることになりました。外国人にも適用されることになっており、3年後をめどに発効します。ただ、違反を通告できるのは親や配偶者など近親者に限られるため、観光客などへの影響は限定的とみられます。

子供のメンタルを守る「婚姻」

 同性カップルに「婚姻」を認めないことについて、札幌地裁は「違憲」、大阪地裁は「合憲」と判決が分かれていました。今回は、同性愛者がパートナーと「家族」になるための法制度が存在しないことを、「違憲状態」と判断しました。

「梅毒」感染が1万人を突破

 はい。10月23日時点で1万141人となり、現在の調査方法になってから(1999年以降)最多だった昨年の7983人を大きく上回り、1・5倍ほどのペースとなっています。7月の記事(第94回)で1万人突破の恐れがあると書きましたが、ペースはさらに速まっています。

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