ぶっくす

『本を読めなくなった人たち』

 ニュースもコラムも、無料で読める時代になった。「文章にお金を払う」感覚は、若者に限らず、薄れつつある。短い動画を見て、分からないことは生成AI(人工知能)に要約させる。今、時間をかけて長文を読む意味そのものが揺らいでいる。

『ヒトラーを怖れなかったキリスト者たち』

 「ドイツよ、一つになればお前は強くなる」は、ヒトラーが演説の最後に絶叫する常套句。第2次世界大戦期、ドイツの隅々まで拡散したこの常套句と黒・白・赤の鉤十字旗のもとで、ユダヤ人こそ「背後からの一突き」を行った「ドイツの血なき」劣等民族であると断罪し、なんと600万人を大量殺戮した。

『世界の公用語事典 普及版』

 1991年の大学設置基準改正によって、全国の大学の「教養課程」が廃止され、必須科目から選択科目に変更された「第二外国語」を履修する学生はほんのわずかになってしまった。 あれから35年、「第二外国語」講座があるのは有力大学以外ではゼロであろう。

『HACK』

 暗号資産で得た利益への課税を逃れ、タイのバンコクで暮らすハッカーの樹生(30)は、日本人の情報屋から相談を受けた。特殊詐欺で稼いだ資金を、暗号資産であるビットコインに変えてマネーロンダリング(資金洗浄)したいという依頼だった。

『教養としての落語』

 落語は「人間の失敗図鑑」――。人には欠点があって当たり前。自身も落語家である著者は、落語の世界で描かれる「お互い様」の精神と和を重んじる心こそ、「日本人が本来持っている美徳であり、今こそ身につけるべき教養なのではないか」と投げ掛けてくる。

『「馬」が動かした日本史』

 著者は「馬の普及期である五世紀を境界線として、それ以前とそれ以後の日本は、まったく別の国に見えるほど変貌している。日本社会に与えた衝撃において、馬の普及は水田稲作の普及に匹敵するのではないか」と述べる。

『増補版 正伝 出光佐三』

 今年2月末のイラン危機以来、緊張が続くペルシャ湾のホルムズ海峡を初めて通過した日本関連の原油タンカーは出光興産の「出光丸」だった。これは偶然ではなく必然だった。

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