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『子規と漱石』

明治28年、日清戦争の従軍記者になった正岡子規は、帰国の船上で喀血、神戸の病院に入院した。その子規への見舞状で夏目漱石は、「小生近頃俳門に入らんと存候閑暇の節は御高示を仰ぎ度候」と弟子入りを申し出た。

『SNS選挙という罠』

インフルエンサーや動画配信者はSNSやネットで「バズらせる」ことを狙うが、同じように選挙で「バズらせる」ことを戦略の一部とする候補者が出てきている。

『あの国の本当の思惑を見抜く地政学』

世界情勢が不安定化する今、地理という長期的に変化しない条件が国際情勢にどう影響するかを分析する「地政学」に注目が集まっている。著者は、ユーチューブで文明の発展や歴史などを解説している。

『立ち読みの歴史』

まず、立ち読みが行われるようになったのは近代、日本人が黙読をするようになってからのことだ。現代にも、書店の店頭で音読しながら立ち読みする人はいないだろう。江戸時代以前の日本人の読書は音読だったというのが通説である。

『平賀源内の文芸史的位置』石上敏著  「江戸戯作の開祖」と呼ばれる

大河ドラマ「べらぼう」の第2回に平賀源内が登場した。吉原の復興を願う蔦屋重三郎がガイドブック『吉原細見』の序文を源内に書いてもらうくだりで、当時、源内がかなりの有名人だったことが分かる。

『僕には鳥の言葉がわかる』鈴木俊貴著

東京大准教授の著者は、言葉を話すのは人間だけというこれまでの科学界の常識を覆し、世界で初めて動物が言葉を話すことを突き止めた「すごい人」。動物言語学という新しい領域を切り開き、国内外から注目されている。本書はそんな著者による初めてのエッセーだ。

昭和精神史の中で捉える 生誕100年に読む橋川文三著『三島由紀夫』

今年生誕100年を迎えた三島由紀夫については、しい評伝や評論が書かれている。そんな中で、思想史家・評論家、橋川文三(1922〜83年)の『三島由紀夫』(中公文庫)は、昭和精神史の中に三島由紀夫を置き、その人と文学の核心に迫るものだ。

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