悦花繚乱 人物歳時記

<47>小説家・早乙女勝元さん 大空襲の体験を後世に

早乙女勝元さんは、東京大空襲の体験をもとに、戦争の悲惨さと平和の大切さを伝える小説やノンフィクション・絵本などを発表。資料館開設にも尽力した。

<46>舞踊家・武原はんさん 生き方託した舞と俳句

静けさの中に情感を宿す地唄舞の名手、武原はんさん。その舞は「指先がわずかに揺れるだけで、ひとりの女の生きざまが立ちのぼる」と評された。

<45>日本画家・平山郁夫さん 文化と平和への祈り

戦後の日本画の最高峰といわれ、東京藝術大学の学長を二度務めた画家・平山郁夫さん。仏教や遺跡、シルクロードを題材にした作品が多く知られている。広島県瀬戸田町(現・尾道市)に生まれ 、15歳夏、勤労動員されていた広島の工場で被爆。後遺症に怯おびえながら、生き残ったことへの責任と生涯向き合い、画家人生のテーマを「平和への祈り」と位置付けた。

<44>新内節岡本派五代目家元・岡本文弥さん 生涯芸を捨てず

岡本文弥さんは、東京の下町・谷中に生まれ、母である三世・岡本宮染さんの門前の小僧として新内節に親しんだ。明治・大正・昭和・平成と101歳の生涯を新内一筋に生き抜いた語りの名手である。

<43>初の女性国会議員・加藤シヅエさん 時代に負けず信念貫く

加藤シヅエさんは、1945年4月の第22回衆議院議員総選挙にGHQの要請を受けて日本社会党から立候補、最高得票で当選し、日本初の女性国会議員となった。戦後日本で女性に選挙権が与えられ、初めて誕生した女性国会議員のひとりだ。

<42>母・吉田登久子さん 太陽のように偉大な存在

私をこの世に産み育ててくれた母は、心身ともに健やかに、60年にもわたり、父と仲良く穏やかに暮らしてきた。母の存在は太陽のように偉大で、とても有り難く、心より感謝している。幼い頃から、家族のために栄養のバランスを考えた美味しい食事を作ってくれた。手先が器用な母は、得意の編み物で、可愛いセーターなどを編んでくれた。

<41>作家・杉本苑子さん 歴史の人間ドラマを描く

平成29年5月に亡くなった作家・杉本苑子(そのこ)さんから賜った俳句の色紙が、長いこと私の部屋に飾ってある。私が月刊『炎環』編集長の頃、赤坂の料亭で創刊20周年記念号だったかに掲載する対談でお話を伺った時にいただいたものだ。

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