悦花繚乱 人物歳時記

<51>作家・曽野綾子さん 苦労が自分を磨いてくれる

日本の戦後文学を代表する女性作家の一人、曽野綾子さんのご自宅は田園調布にあった。インタビュー原稿のチェックをお願いするため、閑静な住宅街の一角にある家の門前に私は立った。呼び鈴を押すと、お手伝いさんらしき声が返ってきた。

<50>映画監督・熊井啓さんとエッセイスト・熊井明子さん にこやかに寄り添う夫婦

『帝銀事件 死刑囚』『海と毒薬』、松本サリン事件を題材にした『日本の黒い夏・冤罪』など、社会派作品で知られる映画監督・熊井啓さん。熊井映画は現実に起きた事件を忠実に再現し、警察や検察の取り調べ調書も徹底的に集め、事件の検証をするがごとく緻密な演出を貫いた。

<49>元セゾングループ代表、作家、詩人・辻井喬さん 言葉の世界に足跡を残した人

堤清二さんこと辻井喬(たかし)さんは、1980年代まで事業家、文化人として華々しい活躍をされた。私は20代の頃、「西武王国」といわれた渋谷の西武百貨店やパルコが立ち並ぶ公園通りが通勤路だった。「おいしい生活」など西武百貨店のキャッチコピーに誘われ、私はデザインや出版文化の世界で働いた。

<48>イラストレーター・挿絵画家 楢喜八さん 新しい世界を描く

30年以上にわたり交流させていただいたイラストレーター、楢喜八(ならきはち)さんが逝去された。1979年、講談社出版文化賞受賞。2004年、田河水泡賞受賞。銀座の「ギャラリー路地裏」をはじめ、各所で「楢喜八作品展」を精力的に開催。最後まで絵筆を離さず現役を貫かれた、職人肌の画家だった。

<47>小説家・早乙女勝元さん 大空襲の体験を後世に

早乙女勝元さんは、東京大空襲の体験をもとに、戦争の悲惨さと平和の大切さを伝える小説やノンフィクション・絵本などを発表。資料館開設にも尽力した。

<46>舞踊家・武原はんさん 生き方託した舞と俳句

静けさの中に情感を宿す地唄舞の名手、武原はんさん。その舞は「指先がわずかに揺れるだけで、ひとりの女の生きざまが立ちのぼる」と評された。

<45>日本画家・平山郁夫さん 文化と平和への祈り

戦後の日本画の最高峰といわれ、東京藝術大学の学長を二度務めた画家・平山郁夫さん。仏教や遺跡、シルクロードを題材にした作品が多く知られている。広島県瀬戸田町(現・尾道市)に生まれ 、15歳夏、勤労動員されていた広島の工場で被爆。後遺症に怯おびえながら、生き残ったことへの責任と生涯向き合い、画家人生のテーマを「平和への祈り」と位置付けた。

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