天下統一を支えた男

雑用からやがて足軽、武将へ 一兵卒から成り上がった兄弟

豊臣秀長の居城郡山城を訪ねた夜は奈良県橿原市の八木町に泊まり、翌朝、近鉄特急で名古屋に向かった。近鉄名古屋線は大和と伊勢を結ぶ古代の街道に沿って走り、車外の風景からそれを偲ぶことができるので、好きな路線の一つ。途中、三重県津市にある津城は秀長の重臣・藤堂高虎の居城である。

110万石の領主になった秀長と豊臣家を変えた「不幸」

 今年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」は、豊臣秀吉を側で支え、後世「もしも彼が長生きしていれば、豊臣の天下は安泰だった」と言われた弟・豊臣秀長が主人公で、兄弟の立身出世から天下統一までが描かれる。晩年に従二位、大納言の官位を得て「大和大納言」と称された秀長が、紀伊国・和泉国・大和国110万石の領主となったのが奈良県大和郡山市の郡山城。ここで秀長は天正19(1591)年、52歳の若さで病死した。以後、秀吉の暴走をだれも止められなくなる。

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