教育

新型コロナと「家族回帰」

各方面でコロナ後に対する模索が始まっていますね。---今回の新型コロナが私たちの価値観や生活のあり方に大きな影響を与えたことは間違いありません。内閣府が実施したインターネット調査(5月25日~6月5日)でも、国民意識の変化が明確に表れていました。

米国分断は対岸の火事ではない

 先回は、米国の人種間格差に家庭崩壊が影響しているとのお話しでした。 ---実は家庭崩壊が生み出す格差の問題は、人種間にとどまりません。白人社会の内部でも格差は広がっています。60年代の「モイニハン・レポート」では、黒人社会での婚外子やひとり親家庭の多さが貧困を生み出していると指摘されていました。しかし現在では、白人社会でも婚外子比率は29%に上り、父親不在の家庭で育つ子供も20%に達しています。これは60年代の黒人社会と同じレベルです。その結果、白人の中でも貧困や虐待のリスクに晒されて育つ子供が増えています。

人種間格差を解消する方法は?

米国で人種差別反対の動きが広がっていますね。---黒人男性が白人警官に窒息死させられたことをきっかけに全米規模の抗議デモが発生しました。世界に共感が広がる一方で、一部が暴徒化し、略奪行為も起こっています。トランプ政権打倒を狙う左翼過激派の「アンティファ」や、香港問題への批判をかわそうとする中国政府の関与を指摘する声もあり、運動の政治利用の動きについては注視する必要があるでしょう。

同性婚と結婚は区別すべき(後編)

男女の結婚と同性婚を区別すべきとのことですが、国民の多くはそう考えていません。---特に若い人の間でその傾向は顕著で、10~30代の約8割が同性婚合法化に賛成しています。ここには議論の不足が影響しているでしょう。

同性婚と結婚は区別すべき(前編)

ここまで憲法第24条に家族条項を追加する必要性を考えてきました。---実はこの24条については、少し気になる動きが出てきています。現在は「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」と書かれており、結婚は男女間に限定されています。しかし、先日発表された読売新聞の世論調査では「同性婚を憲法で認めるべき」との意見が57%を占め、反対の39%を大きく上回りました。特に30代までの若い世代では約8割が賛成です。

なぜ、家族条項が必要なのか

家族条項への反対意見はどのようなものがありますか?衆議院憲法調査会の報告書には、主な反対意見が四つ挙げられています。まず一つは、24条が利己主義を生んでいるわけではなく、同条を否定的に見るべきではない、というもの。二つ目は家庭崩壊などの解決は、憲法改正ではなく、家庭を守る具体的な政策によるべき、というものです。この二つは「家庭再建は必要だが、憲法改正の必要はない」という立場です。

憲法に家族保護を明記すべき

憲法記念日にちなんで世論調査が行われましたね。---各社、数字のばらつきはありますが、基本的には憲法改正に理解を示す人が多数派となっています。共同通信では憲法改正の必要性を認める人が61 %に達しました。一方で、議論を急ぐことには、いずれも否定的な意見が多数を占めています。現時点では、新型コロナ危機への対処を優先すべきとの考えが強いからでしょう。

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