映画『キングダム 大将軍の帰還』

壮絶な戦いを制するのは――?

紀元前の中国・春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍になるという夢を抱く戦災孤児の少年・信と、中華統一を目指す若き王・嬴政を描いた漫画「キングダム」(原泰久\集英社)を実写化したシリーズ4作目『キングダム 大将軍の帰還』。

原作の漫画でも、屈指のエピソードの一つと知られ、実質物語の第1部を締めくくる、大将軍・王騎と信の絆、そして王騎と龐煖との運命的な戦いなど、登場人物たちの人間模様が描かれる。

秦と趙の全てを懸けた「馬陽の戦い」で、敵将を討った信(山﨑賢人)と仲間たちの前に突如として現れたのは、その存在が隠されていた趙国の総大将・龐煖(吉川晃司)。自らを「武神」と名乗る龐煖の圧倒的な力の前に、次々と命を落としていく飛信隊の仲間たち。致命傷を負った信を背負って、飛信隊は決死の脱出劇を試みる。

王騎(大沢たかお、左)と龐煖(吉川晃司)©原泰久/集英社 ©2024映画「キングダム」製作委員会
王騎(大沢たかお、左)と龐煖(吉川晃司)©原泰久/集英社 ©2024映画「キングダム」製作委員会

一方で戦局を見守っていた王騎(大沢たかお)は、趙軍の裏に潜むもう一人の化け物の存在を感じ取っていたが、劣勢を覆すべく最強の大将軍として再び戦地に舞い戻る。秦国を極限まで追い詰める万極(山田裕貴)や、趙荘(山本耕史)など趙軍の強者たちが秦をさらに追い詰める。そこに決して戦の場に姿を現さないが、戦局を見守る軍師・李牧(小栗旬)がいた。彼が何者なのかは、謎に包まれている。龐煖の襲来の中、果たして飛信隊は生き延びることができるのか。

第1作『キングダム』(2019年)、第2作『キングダム2 遥かなる大地へ』(22年)、第3作『キングダム 運命の炎』(23年)は、いずれも大ヒット。漫画を原作にした実写作品の中で最も成功したシリーズと言っていい。

信(山﨑賢人、左)と飛信隊副長の羌瘣(清野菜名)©原泰久/集英社 ©2024映画「キングダム」製作委員会
信(山﨑賢人、左)と飛信隊副長の羌瘣(清野菜名)©原泰久/集英社 ©2024映画「キングダム」製作委員会

1作目から引き続き、嬴政に吉沢亮、軍師見習い河了貂の橋本環奈、飛信隊の副長・羌瘣の清野菜名らシリーズに欠かせない豪華キャスト陣が続投し、佐藤信介が監督を務める。主題歌を第1作ぶりにONE OK ROCKが担当する。12日から全国公開中。(森 啓造)

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