幻想的な物語の扉が開く
ホテル雅叙園東京(目黒区)の東京都指定有形文化財「百段階段」で、「おとぎばなし」をテーマとしたアート作品や伝統工芸品、そして幻想的な音楽と「あかり」に包まれた「和のあかり×百段階段2024~妖美なおとぎばなし~」が開かれている。


最初に訪れる「十畝の間」は「竹取物語」をイメージしている。幾何学模様に輝く竹灯籠が月に向かう階段のように並び、見る者の目を奪う。
そして、最上階の「頂上の間」のエリアテーマは「天女の羽衣」。天上へと帰るために植えたものの、失敗したとみられる不思議な植物たちの奥に、羽衣らしき布だけが風にはためくという、悲しくも美しい展示となっている。



このほか、登龍門伝説やうぐいす長者といった物語だけでなく、昔話に登場する鬼や化け猫などのキャラクターたちを、展示が映し出す情景と共に楽しめる。料金は一般1600円、大学生・高校生1000円、中・小学生800円。9月23日まで。(ペンとカメラ・石井孝秀)