インドネシアを拠点に植林活動を展開してきた「NPO法人アジア植林友好協会(理事長=宮崎林司)」は、昨年12月6日~13日、インドネシアのバリ島・カリマンタン島で植林ツアーを開催した。
バリ島のバトゥール山での植林は、今年の植林祭で17回目となる。

森林は二酸化炭素を吸収し、酸素を放出することで地球の大気を安定させる役目を担っている。森林が減少すると、気候変動につながってしまう。
多種多様な生物の宝庫といわれるインドネシアの熱帯雨林は世界全体の10%を占める。アジアの気候に一番影響を与える、この森林が急速に減少している。
日本が近年悩まされているゲリラ豪雨も、地球温暖化が原因といわれる。
「植林して、森林を再生することが、未来の地球の気候バランスを戻す重要な手段になる」

このように語るのは、同協会の宮崎理事長だ。同氏が進めている事業は、熱帯雨林再生だけではない。植林を通して地球の未来への架け橋をつくることにある。
気候変動による異常気象を憂い、22年間、植林活動を続ける宮崎理事長は「植林は未来への架け橋だから、空気を吸うなら植林をせよ」と強調する。
記者は今回の植林祭に同行し、植林がインドネシアの若者に根付いていることを実感した。

また、植える木にも特長がある。
〝モリンガ〟と呼ばれる植物は、一般的な植物の20倍の速さで成長する。
さらに、栄養価も高いことが分かっている。お茶やサプリメント、スーパーフードの素材としても、注目を集めている。人類が直面する課題の一つである食糧問題や、飢餓問題の解決にもつながるといわれている。

モリンガはまさに人類にとって「奇跡の木」である。(ペンとカメラ・小林久人)