成功する人はノートを活用する

●悩みを客観視する

悩んでいる人の頭の中は、混乱して何をどうしたらよいのか分からない状態です。そのような時は、ノートとペンを用意して悩みをすべて書き出す「書く言語化」で悩みは解消します。今までの経過や状態をノートに書いていくうちに事実関係が整理されて、「頭の中が整理」されていきます。

不安な気持ち、イライラした感情などを書くことでガス抜きされて「ストレスが軽減」されます。事実と感情を切り分けて書くことで「悩みを客観視」することができて、冷静に必要な情報を集めたり、対処方法を考えたりすることができます。

医学の研究においても、過去に体験したネガティブな出来事とその時の感情を詳細に書く「筆記エクササイズ」が、重度の癌や白血病の患者に対して行われ、非常に大きな成果が得られています。

ポジティブ心理学の分野でも、「筆記表現法」という名称で出来事と感情を書く実験が行われています。その結果、自己洞察力が高まり、免疫力が高まり、睡眠やうつ症状が改善されるなど、さまざまな効果が報告されています。

●夢を書いて実現する

一方、「願い事」もノートに書けば書くほど実現します。多くの人は年始に願い事を思い描いても、年末には忘れているので、何も変わりません。実現するためには、習慣化するほどに繰り返し「書くこと」、さらにはそれを見ること、語ることが有効です。

日記は過去のことを書くことが多いのですが、夢を実現させる舞台は未来なので、未来のことを思い描いて「未来がどうなっているか?」「それを見てどんな気持ちになっているか?」を想像して書く「夢の言語化とイメージ化」が効果的です。

書き方や書く時間などは自由ですが、参考のために一例を紹介します。それは、1日の終わりに次の五つを毎日書くことです。

第一は、「今日の歩みで感謝すること三つを書く」ことです。

第二は、「将来(半年後、1年後など)のなりたい理想の姿を書く(Want To Be)」ことです。

第三は、「第二を実現するために、明日行う小さな行動を三つ書く」ことです。これだったらできそうだというささやかな行動です。

第四は、「明日なりたい理想の姿を書く」ことです。

第五は、「今後やりたいこと(Want To Do)」です。

この書き方には三つの特徴があります。

第一は、「主語は『私は(が)』で表現する」ことです。相手や環境を変えるより、自分が成長することが夢を実現させるからです。

第二は、「To Do(やること)よりもTo Be(なること)を優先する」ことです。やる行動も大切ですが、なる気持ちが大切だからです。さらには「Wantをつけて『なりたいこと・やりたいこと』という意欲を高める」表現です。「すべき思考」から「したい思考」に変化したら心が楽になります。

第三は、「毎日、スモールステップの行動を積み重ねる」ことです。

このように、ノートを活用して心のコントロールと未来づくりをしてみましょう。

Similar Articles