悦花繚乱 人物歳時記

<27>作家・畑正憲さんの思い出

「ムツゴロウ動物王国」で有名な畑正憲さんは、福岡市生まれ。東京大学理学部大学院を経て、学習研究社で動物記録映画の制作に携わり、退社後、本格的に作家活動を始めた。1971年、北海道の無人島・嶮暮帰島にヒグマや馬を連れて妻子と移住。さらに翌年、北海道厚岸郡浜中町に人と動物がともに暮らす「ムツゴロウ動物王国」を開園した。

<26>文楽を世界的な芸術に

いま話題の映画『国宝』を観ていたら、歌舞伎で「曽根崎心中」のお初と徳兵衛を演じる場面があった。ふと、人形浄瑠璃「文楽」の人形遣いで、人間国宝の初代吉田玉男さんを思い出した。

<25>晩年は臓器移植を取材

女優・藤村志保さんが6月12日、肺炎のため静かに旅立たれた。享年86歳。

<24>創作に命を燃やす 

萩原葉子さんに初めて出逢ったとき、若い男性を相手にアクロバティックなダンスを披露されていた。男性の肩の上に立ったり、回転したりと、かなり激しい動き。しかも、ご自宅のダンススタジオに若い人を集めて。たぶん出版社の担当編集者や記者が多かったのでは。葉子さんは、すでにご高齢だったので、度肝を抜かれた。

<23>動物まみれの人生

「カバ園長」の愛称で親しまれた西山登志雄さん。今のベテラン飼育員の多くは、カバ園長の西山さんをモデルにした「ぼくの動物園日記」(少年ジャンプ連載)を愛読して動物園に憧れたとか。

<22>情熱を焚きつける言葉

脳神経解剖学者として世界的な業績を残し、研究の道一筋に生きた京都大学16代目総長・平澤興先生。その知的好奇心は、あらゆる分野に及び、人間の在り方を生涯、探求し続けた。京都大学総長を退職した後も、京都市民病院院長、京都芸術短期大学学長を歴任。幸いなことに私は、平澤興先生の最晩年にご縁をいただいた。

<19>自主的な遊びの大切さ

加太こうじさんのことを初めて知ったのは、学生時代。友人が加太さんの「大衆芸術論」の講義を聴いて、現代ではめったに耳にしないような東京弁の歯切れの良い、説得力ある口調とお話に魅了され、さっそく葛飾区金町のご自宅に仲間と遊びに伺った。

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