カルチャー

映画『探偵マーロウ』

クラシカルな大人のミステリー 銀幕デビュー45周年を迎える名優リーアム・ニーソンの記念すべき出演100本目となる映画『探偵マーロウ』が、6月16日より公開中だ。演じるのは、作家レイモンド・チャンドラーが1930年代に著した小説シリーズの主人公、探偵フィリップ・マーロウ。これまで名だたる俳優たちによって演じられ、トレンチコートに帽子を被り煙草をふかすというイメージはそのままに、紳士的でありながらアクションシーンもこなす、渋くてかっこいいリーアム版マーロウをご堪能あれ。

牧草と花壇で名を馳せたー農園創設者小川 二郎

190万人都市・札幌で市民が気軽に憩える場所として挙げるとすれば真っ先に大通公園になるであろう。北海道が春らしくなる5月上旬から秋口まで、大通公園は緑の芝生に噴水、そして花壇に咲く奇麗な花々が訪れる者の目を楽しませてくれる。元来、この大通りは明治の開拓使の頃、市内の火事拡大を防ぐ防火線としての役割が一番の目的であった。その大通公園に初めて本格的な花壇をつくったのが小川二郎だった。明治40(1907)年、小川は札幌区議会(現在の市議会)に働き掛け2丁目から4丁目を自費を投じて耕し、花の苗を植えていった。

年老いたライオンとキツネ

今回は、イソップ寓話をご紹介したいと思います。イソップの作品には力ある者の象徴として「ライオン」がよく登場しますが、この物語は年老いて弱ってしまったライオンが主人公です。 (石井孝秀) あるところに年老いて力の衰えたライオンが住んでいました。狩りをしても動物を捕まえることができなかったので、一計を案じて自分が病気だと動物たちの間に噂を流しました。

【漫画・アオアシ】「個」か「組織」か ②

「組織」が「個」を生かす 日本サッカー界において大きな影響を与えたのはやはり、漫画やアニメにもなった「キャプテン翼」(作・高橋陽一)でしょう。世界のサッカーを愛する人々にとって、主人公の大空翼は、憧れの存在となりました。「ボールは友達」と仲間たちを集め、常にチーム(組織)のことを考える姿に「ひとりはみんなの為に、みんなはひとりの為に」を重ねた部分もあることでしょう。 この流れを受け継いでいる作品のひとつに漫画「アオアシ」(作・小林有吾、既刊32巻、小学館)があります。アニメ化もされました。田んぼアート(写真)の題材になるなど、人気の作品です。

映画『マルセル 靴をはいた小さな貝』

ユーチューブから生まれた〝モキュメンタリ―〟 体長2.5センチ、名前はマルセル。なんと、おしゃべりで好奇心旺盛な貝だ。祖母のコニーと一軒家でふたり暮らし。ある日、家に引っ越してきた映像作家のディーンと出会い、初めて人間の世界を知ることに。 離れ離れの家族を見つけるためユーチューブに動画をアップしたところ、瞬く間にSNSで話題に。一躍全米の人気者になるのだが――。実写とストップモーションという映像技術を組み合わせた作品として、全米で話題となった。

BTSの後に続く新しい風②

実力と人気を兼ね備えたアイドルの進化 第4次アイドルには、第3次までと異なる特徴があります。 一つ目は、デビュー時から完成度が非常に高いことです。第4次アイドルたちはBTSやTWICEなど、既に世界中で多くのファンを持つ大人気グループと対等に戦わなくてはなりません。そのため、デビュー時から歌唱力、パフォーマンス、ステージの見せ方、ビジュアルなど全てがハイスペックです。

【仏教哲学者 井上円了】妖怪学で「心の近代化」を

明治20年ごろ、日本中に「こっくりさん」が蔓延した。これを調査し、実験によって解明したのが井上円了である。 越後の浄土真宗の寺に生まれた円了は、東京大学で西洋哲学を学び、東洋大学の前身「哲学館」を創設。さらに講演で庶民の啓蒙に尽力しながら、妖怪や怪奇現象などの解明に奔走した。日本人の「心の近代化」を目指し、自立した個人を育てるためである。

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