特集

中国警察当局による逮捕、モンゴル国内で5件目

自由への抑圧にめげず、民主化運動勢い増す 5月に開催されたG7広島サミット。中国の人権問題に関しての議論が交わされるかと思われていたが、ウクライナのゼレンスキー大統領の来日で一気にウクライナ問題へと関心が向いてしまった。その間にも中国共産党政府による人権抑圧はより深刻さを増している。 南モンゴル(中国・内モンゴル自治区)の作家が5月にモンゴル国内で中国警察当局者らにより拘束・強制送還されたという報道などを受け8日、東京・永田町の参議院議員会館で勉強会が行われた。

亡命チベット人映画監督が初来日、獄中の体験談など講演

先月末から今月初旬にかけて、一人のチベット人が初めて日本を訪れた。映画監督のドゥンドゥップ・ワンチェン氏だ。 2008年の北京五輪の開催前に100人以上のチベット人へ「五輪をどう思うか?」などとインタビューし、「ジグデル」という題名のドキュメンタリーとしてまとめた。そのため、国家分裂扇動罪で逮捕されて6年の牢獄生活を体験し、現在は米国に亡命して家族と暮らしている。

狙われる台湾、中国による情報戦の脅威とは

台湾人の抵抗意思くじく 台湾有事への懸念が高まる中、中国が台湾に仕掛ける「認知戦」が激しさを増している。認知戦は民主主義社会の言論の自由を逆手に取り、民意を誘導して政治決定に影響を与えようとするもので、陸海空・宇宙・サイバーに続く「6番目の戦場」とまで言われるほどだ。台湾で民間人を対象に防衛講習を行う「黒熊学院」の発起人の一人、沈伯洋・台北大学副教授に認知戦の実態や対応策を聞いた。(聞き手=村松澄恵)

台湾の勝算、中国民衆を味方に付けよ

日本の対応が戦局を左右 軍事大国化する中国が武力侵攻に踏み切った場合、戦力で劣る台湾に「勝算」はあるのか。ウクライナのような「非対称戦」を中核にした「全体防衛構想」を提唱し、台湾の蔡英文政権に大きな影響を与えた李喜明・元参謀総長が、世界日報のオンラインインタビューに応じた。台湾が中国との戦力差を克服するための軍事戦略や日米の役割などについて聞いた。(聞き手=村松澄恵)

LGBT法案、性差否定に強まる不信感

LGBT理解増進法案が呼ぶ混乱と分断 「LGBT理解増進法」に関して、自民と公明が修正案(与党案)を、続いて立憲民主、共産、社民3党が超党派議員連盟がまとめた法案を、日本維新の会と国民民主は対案を共同提出し三つの案が出そろった。しかし、「性差を否定しかねない」と法案そのものに反対する声も上がっている。 自民、公明両党が「LGBT理解増進法案」の修正案(与党案)を先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)開幕前日、衆院に提出した。

混乱する「ジェンダーレストイレ」

女性エリアに間仕切り設置 「女性専用スペースのないトイレは性被害を引き起こす」と、論議を巻き起こしている複合施設内(東京・新宿区)の「ジェンダーレストイレ」で、施設側が5月中旬、女性用の個室が並ぶエリアを間仕切りする措置を取ったことが分かった。利用者からの苦情でジェンダーレス思想を基にしたトイレ施設の見直しを迫られた形だ。

【G7広島サミット①】ロシアの核威嚇に対抗、広島ビジョン発表

広島発で核兵器不使用を 5月19日から3日間にわたり、広島で開催された先進7カ国首脳会議(G7サミット)。期間中、参加首脳が平和記念資料館(原爆資料館)に足を運び、さらにウクライナのゼレンスキー大統領が来日して各国首脳と会談するなど、これまでにないものとなった。「1945年の夏、広島は原爆によって破壊された。平和記念公園が位置するこの場所も一瞬で焦土と化した」先進7カ国首脳会議(G7サミット)を終え、議長国として平和記念公園の慰霊碑前で総括記者会見をした岸田文雄首相は、夏日で蜃気楼が見える中、地元「広島」で開催した思いから語り始めた。特にロシアによるウクライナ侵略を挙げ、「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を堅持し、平和と繁栄を守り抜く決意を世界に発信する上で平和の誓いを象徴する広島の地ほどふさわしい場所はない」と強調した。

最新記事